香港旅情(2)

日本人にとって欧米の都市や文化に憧れる人は多い。今でも海外のブランド品に女性たちは熱狂している。SEIKOも資生堂もトヨタも世界有数の企業となっても日本人にとってはありがたい存在とはなっていない。
近代日本にとってアメリカ・イギリス・フランス・ドイツなどの列強の進んだ制度と技術を導入することは急務であった。しかしながら文化という面においては、さほど積極的ではなかったように思う。明治政府は封建制度から脱却するためにさまざまな改革を断行したが、庶民にとっては政権が変わっただけで文化的な変化は以後五十年をまたなければならなかった。大正浪漫とか大正デモクラシーという言葉がそれを象徴している。
前置きが長くなったが、私にとっての憧れは、まさしく香港であり上海である。これは昭和初期の日本人も同様であったと思う。
私にとって西洋とは遠い存在であり、何ら魅力を感じない。哲学においても否定はしないが、共感できるというほどのこともない。
やはり、東洋においては東洋に合致した思想・哲学というものが望ましいといえる。
唯一私が好きな国はイギリスくらいなもので、ともに女王と天皇を頂く国であり、騎士道と武士道が根付いた国であるとこであろうか。
英国紳士という響きも私には魅力的に感じられたものである。
そういえば、友人達のあいだで外車購入ブームがあった。アメリカ車やドイツ車に人気があるなかで、私は何故かイギリス車であった。
後年、そのイギリス車を乗ることになったのであるが・・・
さて、香港での二日目の朝が始まろうとしている。午前6時を過ぎたあたりから空港にやって来る客が多くなってきた。
シャトルバスから降りてくる香港人と思しき客は皆一様に同じ風貌なのである。例えるならば、マッチ棒にメガネをかけると香港人の出来上がり。といった感じなのである。
分かり易くいえば、ガリ勉タイプなのである。これが男性も女性も同様であるから、不思議なものである。
香港には大富豪がいて、香港人の半数以上はその人の血縁なのではないかと一人で想像を巡らせていた。
さて、今日は巴士でシンセンに行かねばならない。朝7時のバスに乗って空港を後にする。高速道路を走りながら外の風景を眺めていた。
この島はとにかく山が多い、いたる所山ばかりである。しかも山は岩石が多くて、遠くからも巨岩がゴロゴロしているのがわかる。
山にも高い木はなく、低い広葉樹が茂っているくらいだ。空港へと通じる高速道路も所々岩を削って道路を作りましたという有様である。
海沿いの土地や僅かな平地に居住空間があるだけで、そこに牛乳パックのようなマンションが建っているわけで、家賃が高いのも納得できる。
日本の箱根や熱海を思い起こさせるような景色で、マンションはシンガポールと同じようだ。
1時間も走ると典型的な田舎で家の数も少ない。ただ庭先にバナナの木があるあたり亜熱帯らしい光景である。また湖沼近くの村ではジャンク船が湖面を埋め尽くしていた。
香港の境界の町、皇崗口岸に到着した。ここで本来ならばバスを降りて出境検査を受けるのであるが、ミニバスは車に乗ったまま検査が受けられる。
さながら、高速道路の料金所でお金を払うようなもので、パスポートと出境証に記入して渡すだけでOKだ。
それからしばらく走ると中国側の入境検査である。こちらは車を降りて入境検査処という建物の中で検査をしなくてはいけない。
香港は中国に返還されたとはいっても、こうゆうところはまだまだ外国というイメージを受けた。
建物の正面玄関を入って、入国検査を受けて裏口から出るといった感じである。ここには中国側の迎えのバスがたくさん止まっている。
私の得た情報では、ここで中国側のバスに乗り換えて目的地に行くはずであるが、裏口には先ほど運転手が同じ車で待っていたのである。
旅行業者とういものは国境を自由に往来できるようである。やはりそうゆうものかと納得してしまった。
これでホテルまで送ってくれて200HK$は安いとみるか高いとみるか判断の分かれるところであろう。
そういえば香港の10元コインはとても厚みがあって5mmくらいの厚さがある。これで何枚もおつりをもらうと財布の中には入りきれないし、ポケットの中は重いしで難儀である。だが500元札があるのは財布がすっきりしていい。中国の人民元も早く500元札ができるといいな~

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