中国吉林省-不安隠せない国境の商人

 北朝鮮と図們江(朝鮮語名・豆満江(トゥマンガン))を挟んで接する中国吉林省延辺朝鮮族自治州では税関の貨物検査が厳しくなったものの、北朝鮮の核実験前と変わらずトラックが行き交う。中国人の商人たちは「核実験なんて我々には関係ない」と商売のため北朝鮮に出掛ける。だが、その一方、同自治州の金融関係者は「北朝鮮が崩壊したら、人々が中国に押し寄せてくるのだろうか」と不安を募らせている。
 

 同自治州和竜市にある国営の中国建設銀行関係者は「外貨取引は元々多くはなかったが、北朝鮮との金融取引は中断している」と語る。取引中断が長引けば北朝鮮を崩壊に導くのではないかとの不安を隠さない。関係者は「図們江の向こう側で北朝鮮の人々の貧しい暮らしが直接見えるだけに、人々が雪崩を打って中国に押し寄せてくる危険を肌で感じる」と話す。

 同自治州琿春市にある圏河税関では、食糧などを積んだ貨物トラックが出入りする。中国から化学肥料、食糧、燃料などが輸出され、北朝鮮からはスルメイカなどの海産物、木材、鉱物資源が輸入されてきた。

 現在、北朝鮮に運ばれる物資の中で最も多いのはカボチャだ。1時間の間にカボチャを満載した数十台の大型トラックが北朝鮮に向かった。「中国ではそれほど食べないカボチャも、北朝鮮の人々にとってはごちそうだろう」とトラック運転手が語る。

 衣類や日用品を北朝鮮で販売する朝鮮族の中国人商人も日々、図們江に架かる橋を渡って北朝鮮に出かける。衣類を詰め込んだスーツケース一つを抱えた朝鮮族の中国人女性は「核実験なんて全く商売に影響ないよ。北朝鮮の人たちは核実験のことなど知らないみたいだ」と話し、出入国管理事務所の建物に入っていった。

 圏河税関は約50キロ先にある北朝鮮・羅先経済貿易地帯に通じる重要拠点だ。羅先では中国と北朝鮮の合弁企業が港湾や道路を開発する計画で、北朝鮮当局が今年2月に計画を認可した。琿春市によると、北朝鮮の核実験後も開発事業は継続されているという。

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